次回のピンポイントシューティング・予定

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「あきゅらぼ」主催のエアガン射撃大会の予定をお知らせします。

次回の「ひたすらブルズアイ」は、来年の1月19日(土曜日)新宿MMSにて開催します。開始時刻はいつもどおり夜の5:00です。
「ブルズアイ・ホームトレーナー with ライティングユニット」を使用予定です。

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エアガンの規制について(5)

2005.10.20 木曜日

事実を列挙するのは以上で終わり、ここからは私の意見。

これらの数字やグラフを見て、「エアガンは改造されていようがされていまいが、実銃に比べれば全然威力も小さいし危険性なんかまるでない」というような認識に至ってもらっては困る。威力がどうであれ、銃の形をしていて、弾が出る以上、それは「危険なもの」であり、そう認識して扱うべきである。オモチャであっても、危険なことには変わりがない。ただ、その危険の大きさが実銃に比べれば格段に小さいというだけの違いでしかなく、意味もなく何の関係もない人間を撃つような真似が許される筈もない。そんなことを行う人間は、使った道具が単なる市販エアガンで、撃たれた側にたいした怪我がなかろうと、単なる「県の迷惑防止条例違反」のような軽い罪ではなく、それなりに重い罰を受けるべきだと思う。

エアガン市場には威力が高い製品のほうが良く売れるという傾向があるのは確かだ。パワーの高さを求めるニーズが確実に存在しているのである。だが、エアガンが「オモチャ」として存在が許されている唯一の理由が「パワーの小ささ」である以上、どこかで線を引いてそれを踏み越えないようにしなければならない。その線が、「このくらいは踏み越えても、いいんじゃないかな?」と思えるところにあったとしてもだ。

しかし、その線を踏み越えたところで、自主規制はあくまで自主規制に過ぎず、法律に違反したことにはならない。だから、誰もその線を踏み越えたことを罰することはできない。また、販売している製品の改造対策が甘かったとしても、それはそれだけでは法律違反でない以上、誰もその製品を作ったメーカーを罰することは出来ない。結局はモラルの問題ということになってしまう……。

しかし、炭酸ガスで金属弾を発射する銃は、作ることも持つことも、既にある法律で裁ける歴とした犯罪である。そういった違法改造銃は、自主規制がどうとかそういうレベルを遙かに超えたところにある、問答無用で実銃認定されて当然の代物である。銃刀法は(特別に許可されたものを除き)「銃」を持つこと自体を禁じた法律である。たとえ撃たなくても、外に出さずとも、誰にも迷惑をかけていなくても、銃を持っていればそれだけで犯罪とされる、それが銃刀法という法律の特徴と言える。

自主規制値を超えることが悪いか否か、エアガンがオモチャとして成り立つにはどこらへんに線を引くべきかといった微妙な問題と、エアガンの違法改造や違法改造銃での犯罪を取り締まることは、一見すると同種の問題に見えがちだが、実は全く次元の異なる別種の問題である。そこを混同して同種のものとして扱い、エアガン全般が今すぐに取り締まられるべき違法な状態にあるかのように思わせる報道は、あきらかな間違いである。それが無知からくるものなのか、意図的なものなのかはともかく、そういった報道には注意を払うべきである。間違った方向にリードする報道は、一件それが正義を叫んでいても、いや正義を叫んでいるように見えるときこそ、それがリードする方向には危険なものが潜んでいることが多いからである。

(了)

2011年9月追記
このエントリーを書いたのも随分と昔のことになった。その後、エアガンについては銃刀法にて威力の上限が定められ、その威力を超えるものは違法なものであり、超えないものは合法なものだと明確に区別されるようになった。それを受けて書いたのが下記エントリーだ。

エアガン規制の猶予期間終了・前編
エアガン規制の猶予期間終了・後編

エアガンの規制について(4)

2005.10.20 木曜日

購入したエアガンを改造することそのものは、多くのエアガン・ファンが行っている。その多くは外面をちょっと格好良くしたり、良く当たるようにしたり、パワーをちょっとだけ強くしたりといったもので、法に触れるような行為ではない。

だが、これをやったら問答無用で法に触れる、という改造がある。炭酸ガス(CO2)の圧力を直接使い、金属の弾を発射するようにしてしまうことである。業界団体の製品はCO2のような高圧ガスが直接注入されると主要部品が壊れるように作られており、そういった改造をするくらいなら最初から作る方がまだ楽、といった「改造対策」がされている。デジコン製品も、もちろんそのままの状態でCO2ガス仕様になど出来ないのだが、町工場レベルで作ることのできるいくつかの小さな部品を交換することで、そういった改造が可能になってしまう。結果として、CO2仕様に改造された製品や、その改造部品や改造方法のノウハウ、炭酸ガスボンベや金属弾などがネットを通じて販売されることになってしまった。

そういった「違法改造銃」の威力は、一般に市販されているエアガンと比べるとどの程度なのかを、図に描くとこのようになる。


自主規制値どころか、無改造状態でのデジコン製品を遙かに超えた大きなものだということが分かる。日本の法律では「実銃」と見なされている競技用の空気銃ですら凌駕する、文字通り「誰がどう見ても実銃」という領域に足を踏み入れたものだった。図を見れば、市販の「パワーが高め」のエアガンなど相手にもならない威力だということがわかるだろう。

こういった「違法改造銃」と、市販のエアガンを同列に比べることがいかに愚かなことか、これだけでも分かりそうなものだが、さらにこの違法改造銃と、通常「銃」と呼ばれているもの、例えば軍隊が使うライフルであるとか、警官が腰に下げている拳銃であるとか、そういったものはどの程度の威力を持っているものなのか、違法改造銃とは、それらの「銃」と比べてどの程度の威力なのかを見てみると……。


こんな具合になる。

(つづく)

2011年9月追記
このエントリーを書いたのも随分と昔のことになった。その後、エアガンについては銃刀法にて威力の上限が定められ、その威力を超えるものは違法なものであり、超えないものは合法なものだと明確に区別されるようになった。それを受けて書いたのが下記エントリーだ。

エアガン規制の猶予期間終了・前編
エアガン規制の猶予期間終了・後編

エアガンの規制について(3)

2005.10.20 木曜日

以上が、おおまかな経緯である。

ここで、文中に出てきた細かい数字を無視してしまうと、「改造エアガン」と「デジコン製品」と「自主規制対応エアガン」との違いが見えなくなってしまう。多くの報道では、わざとなのか無意識なのか、その違いを無視しそれらが混同されてしまうようなやりかたがされているので注意が必要である。

わかりやすく、図に書いて説明しよう。



実は、エアガン業界には、業界団体が2つある。デジコンに裁判で負けたASGKと、もう一つ、JASGという団体だ。JASGは、ASGKの2倍の0.8Jを自主規制値においている。2倍とはいっても十分にオモチャとして通用する程度の威力である。上の図において、白い部分が「問題なくオモチャ」、黒い部分は「オモチャとは言いづらいかも」という範囲だと考えて欲しい。その境界は線ではなく、かなり大きな幅がある。グラデーションによって、そのことを示している。

ASGKが裁判に訴えてまで排除しようとしたデジコン92Fは、実はもう1つの業界団体であるJASGの自主規制値よりも低いパワーしか持っていなかったことが分かるだろう。しかも、ASGK加盟メーカーの製品であっても、0.4Jという自主規制値をオーバーし、デジコン92Fに迫る、あるいは超えるパワーを持ったものはいくらでもあったのだ。

デジコン裁判の判決(東京地裁平成9年4月9日判決)を読むと、独占禁止法違反が成立した大きな理由の1つがそこにあったことが書かれている。分かりやすく表現すると、自分で相手より高いパワーの製品を売っておいて、「あそこの製品はパワーが高いから取り扱っちゃダメ」なんて言いぐさには正当性がない、と見なされたのである。

後にASGKは規約を改正、「競技専用」と銘打ったものに限り自主規制値をJASGと同じ0.8Jに引き上げた。一方、デジコンはより高パワーの「デジコン・ターゲット」の販売を始めたわけだが、これは両団体の自主規制値をオーバーしてはいたものの、かろうじて「オモチャ」の範囲には入る製品だった。


実際、ASGK加盟団体の製品でも、気温によってはデジコン・ターゲットに迫るパワーを(自主規制値をオーバーして)出してしまう製品は存在していた。ただ違ったのは、違法改造に対する対策である。

(つづく)

2011年9月追記
このエントリーを書いたのも随分と昔のことになった。その後、エアガンについては銃刀法にて威力の上限が定められ、その威力を超えるものは違法なものであり、超えないものは合法なものだと明確に区別されるようになった。それを受けて書いたのが下記エントリーだ。

エアガン規制の猶予期間終了・前編
エアガン規制の猶予期間終了・後編

エアガンの規制について(2)

2005.10.20 木曜日

一種の「お墨付き」を得たデジコンは、さらにパワーを上げた製品の開発・販売を始める。M92Fのバレルをさらに延ばしてパワーを上げた製品や、より大型でガスルートも2重として流量を上げたデザートイーグル、そして、今回の一連の事件で何度もメディアでその写真が流された、中折れの単発カート式という独特な発射機構を持った「デジコン・ターゲット」である。

デジコン・ターゲットはバレルの長さにバリエーションがあり、最も長いモデルでは2J近くものパワーが出ていた。2Jという数字は、「オモチャと実銃」の境目に近い数字であるが、しかしかろうじてオモチャとしてのギリギリの節度を保っていた……と言える製品だった。しかしこの製品には、業界団体加盟メーカーが販売している製品と決定的に異なる点があった。それは、改造に対する対策が甘かったことである。

加盟メーカーの製品は、高圧ガスや高レートスプリングを組み込むなどしてパワーアップを図ろうとしても、基本的な構造部分で高圧には耐えられないように作ってあるなど、ある程度のところで限界があるように作られている。しかしデジコン製品はその点が甘かった。そこに目を付けた人間が、デジコン製品をベースとして高圧ガスを使い金属弾を発射できるように改造した製品を作り、それをヤフオクなどネットを通じて販売を始める。また完成品のみならず、改造するための部品や、高圧ガスのボンベや金属弾などの消耗品も、同様にネットで販売した。

業界団体も、もちろん大多数のエアガンユーザーも、その状況を苦々しく思っていたのは間違いない。しかし、業界団体としては一度裁判をして負けている相手であり、口出しが出来ない。エアガンユーザーの中には、Yahooにそういった高圧ガス対応に改造したエアガンを出品させないように働きかける者もいたが、Yahooの対応は実に緩慢なもので、出品は減るどころかますます増え続けた。

そして、事件が起こる。麻薬中毒者が高速道路で、競り合いをした相手の車に対して、高圧改造したエアガンを使い金属弾を発射、ガラスを破壊。その後、数台の車に発砲を続けて逃走したのである。

ようやく警察が動く。その犯人はもちろん逮捕されたが、その他に高圧改造したエアガンやその改造部品等をネットで販売した業者の摘発を始めたのだ。……もちろん、事件の前から調査は進めていたのだろうが、タイミング的には「事件を受けて改造業者の逮捕を始める」と見られてもおかしくないものだった。

(つづく)

2011年9月追記
このエントリーを書いたのも随分と昔のことになった。その後、エアガンについては銃刀法にて威力の上限が定められ、その威力を超えるものは違法なものであり、超えないものは合法なものだと明確に区別されるようになった。それを受けて書いたのが下記エントリーだ。

エアガン規制の猶予期間終了・前編
エアガン規制の猶予期間終了・後編

エアガンの規制について(1)

2005.10.20 木曜日

にわかに世の中を騒がしたエアガン乱射事件と、それに続く改造エアガンを取り扱う業者の摘発。報道だけを見ていると、まるで世の中に実銃同様の威力を持ったエアガンが出回っており、誰でも簡単にそれを手に入れることができるような認識を持ってしまう。

どうするべきなのか、何が悪くて何は悪くないのかといったことを論ずるのは(他の人達がやるだろうから、あるいは既にやっているから)ここでは止めておこう。実際にエアガンとはどういうモノなのか、どういう規制がされているのか、あるいはされていないのか。そういったこと、つまり検証の材料になる事実をまとめておこうと思う。

まず前提条件として知っておかなければならないのは、エアガン、つまり「オモチャの銃」が、オモチャであると見なされる基準――具体的にどれだけ以上の威力を持つと実銃とみなされ、どれだけ以下の威力ではオモチャであるとされるのか、そういった基準は、明確な数値では示されていないということだ。オモチャは、実銃に比べて格段に威力が小さく、人や動物を怪我させたり殺してしまったりはできない程度の脅威しかない、という大前提があって、はじめて「実銃ではなく、取り締まるまでもないただのオモチャである」と見なされているのである。

銃の威力を数字で示す指標はいくつかあるが、代表的なものに撃った直後の弾が持つ運動エネルギーの量で示すというものがある。エネルギーを計る単位の基準は「J(ジュール)」である。エアガンの業界団体であるASGK(日本遊戯銃協同組合)は、まず自主規制値を0.4Jと置いた。これは、「これを超えたら間違いなく実銃になるが、これ以下なら間違いなくオモチャである」というような明確なものではない。そもそも、そんな数字が存在するわけがない。「誰がどう見てもこれはヤバイ」という数字から、「どうかな? 人によって判断が違うな」というグレーゾーンを経て、「これは誰がどう見ても大丈夫、オモチャに間違いない」と断言できる数字まで、幅は広い。安全マージンを大きく取った数字、それが0.4Jだったというわけだ。

ここで登場するのが、今回改造エアガンの改造ベースとして多く使われたことで有名となったデジコン(デジコン電子(株))の製品である。デジコンは業界団体には所属せず、問屋を通さずに小売店に直接製品の販売をしているメーカーである。そのデジコンが、業界自主規制値の2倍弱、0.75Jのパワーを持った製品(M92F)の販売を開始する。ASGKはもちろん勧告の類はしたのだろうが、なにせ0.4Jという数字は業界団体の自主規制値に過ぎず、なんの強制力も持たない。そこでASGKは、小売店に対してデジコン製品の取り扱いを止めるように「指導」し、指導に従わない場合は業界団体加盟メーカーの製品の出荷を停止するなどの措置に出ることになる。

これは、独占禁止法に触れる行為である。法律に違反してまで自主規制値を守らない非加盟メーカーの製品の流通を止めようとした……という言い方もできるが、日本は法治国家であり、法律に違反すれば罰を受ける。この件は裁判になり、結果的にはASGKは独占禁止法に違反したとして有罪判決を受け、販売を妨害したことによってデジコン製品の売り上げが減った分の一部を「損害」として賠償しなければならなくなった。(東京地裁平成9年4月9日判決)

このことが、業界内でデジコンを「アンタッチャブル」な存在とし、以降、デジコンの「暴走」が始まることになる。

(つづく)

2011年9月追記
このエントリーを書いたのも随分と昔のことになった。その後、エアガンについては銃刀法にて威力の上限が定められ、その威力を超えるものは違法なものであり、超えないものは合法なものだと明確に区別されるようになった。それを受けて書いたのが下記エントリーだ。

エアガン規制の猶予期間終了・前編
エアガン規制の猶予期間終了・後編


 

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