トイガン射撃 製品レビュー

「豪華賞品」の詳細レポート!(前編)

投稿日:2011年3月23日 更新日:

先日行われたチャリティー精密射撃会でゲットした、フリーダムアートのコンプリートカスタムガン。宣言どおり、今週末のピンポイントシューティングにて賞品として提供します。提供する前に、これだけのカスタムガンを一時的にとはいえ頂いてしまったわけですから「わたしにできること」として、どういったカスタムがされているのか、どの程度の性能なのかを全力でレポートしてみたいと思います。(ここから下はレポート用文章にチェンジします)

このカスタムガンの名前は「ブリザード」。東京マルイ製のハイキャパ4.3をベースに、タニオ・コバのタクティカルグリップとフリーダムアートのアキュコンプに換装。タニオ・コバ製の高精度バレルやフリーダムアート製のカスタムパーツを使って、主にインドアフィールドでのサバイバルゲームにおいてその真価を発揮するコンバットハンドガンとして作られたものになっている。

フリーダムアートの「ブリザード」特設ページ

●握りやすいタニオ・コバ製のタクティカルグリップ

組み込まれているパーツを順番に紹介しよう。まず最も大きなカスタムポイントといえば、タニオ・コバのタクティカルグリップだろう。マルイのハイキャパは「プラスチック製のグリップ兼マガジンハウジング」+「金属製のレール」+「樹脂製のスライド」という組み合わせで構成されているガスブローバックハンドガンだ。グリップ内には非常に大型のマガジンを挿入するため、グリップがかなり大柄になってしまい、手の小さい人だと握りづらく、手が大きくても強く握ると角の部分が手に当たって痛いことがあった。何千発も練習のために撃つようなシューターにとってはこれはけっこう深刻な問題で、少しでも握りやすくしようと角の部分を削り落とすのはハイキャパの定番カスタムの一つとなっているが、それでも限界はある。

そこでタニオ・コバが発売したのが、マルイのハイキャパ互換のタクティカルグリップだ。マガジンハウジングとしての機能はそのままに、断面をノーマルの四角に近い形から円柱に近い形へと変更。チェッカリングのデザインなども大幅に作り直し、握り心地はノーマルのグリップとは雲泥の差となっている。

グリップ前面を見ると、ノーマルのハイキャパと違いかなり丸みを帯びた形状になっていることが良く分かる。トリガーガードも、角型から丸型へと変更されているため、見た目の印象がかなりノーマルのガバメントに近いものになっている。

マガジンキャッチ(マガジンを抜くときに押すボタン)は、背が低くてエッジが効いたデザインのカスタム品に交換されている。これはフリーダムアート製のショートマグキャッチだ。トリガーは指に当たる面が一直線となったストレートトリガー(フリーダムアート製)。またこれは実射性能には一切関係ないがドレスアップパーツとして、グリップスクリュウが六芒星が刻印されたシルバーのものに交換されている(ドレスアップグリップスクリュウ:フリーダムアート製)。

●メーカーでは既に品切れの4.3用アキュコンプ

グリップが交換されていることと同じくらいに、この「ブリザード」の最も大きなカスタムポイントとなっているのがアキュコンプだ。ノーマルの金属製レールをさらに前方まで延長し、その先端にコンペンセイターの形をしたパーツをネジ留めして固定する。同時にバレルもノーマルよりも若干長いものに交換して、その先端をコンペンセイターで支えることによって、「ブローバックガスガンなのに、バレルは完全に固定されている」という状態を作り出すことを目的としたものだ。ガスブローバックのカスタムの中でも、かなりアキュラシー(命中精度)向上に傾倒したカスタムと言えるだろう。

「ブリザード」に組み込まれているアキュコンプは、ハイキャパ4.3に組み込むことで全長を5.1サイズまで延長するタイプのもの。それにより、外観上のサイズはハイキャパ5.1とほぼ同等、バレル長もほぼ同等、だがバレル先端はガッチリと固定されているアキュラシーカスタムという形になっている。

レールの色はシルバーでコンペンセイターの色はブラックになっている上に、コンペンセイターの断面形状がハイキャパのスライド形状と全く同じになるように仕上げられているため、スライドが閉じている(前進している)状態ではコンペンセイターが付いているということは一見すると分からないくらいの違和感の無さを実現している。

スライドやアウターバレルは基本的にハイキャパ4.3のものがそのまま使われている。そのためスライドを引くとアウターバレルは実銃どおりにショートリコイルするのだが、その中に入っているインナーバレルの先端はコンペンセイターにガッチリと固定されていて全く動かない。ノーマルのハイキャパでも、ショートリコイルしているのはアウターバレルだけでインナーバレルは固定される形になってはいるのだが、それをよりポジティブに行うことで精度を向上しようというのがアキュコンプの目的だ。

コンペンセイターを上から見たところ。この写真を見ればわかるとおり、穴は空いていない。「コンペンセイター」といっても実銃におけるそれとは全く違い、ガスを上方に排出して反動を抑えるというような目的があるパーツではないということだ。だが見た目的なものから、本来なら(本当のコンペンセイターなら)穴が開いている場所には大きな溝が刻まれている形になっている。

フロントサイトはスライド側に取り付けられている。照準精度をアップさせることを目的として、フロントサイトをコンペンセイター側に取り付けることでサイトレディウス(前後サイトの距離)を伸ばしたバージョンもあるが、それだと「リアサイトはスライド、フロントサイトはコンペンセイター」という形になってしまい、前後のサイトが別々のパーツに取り付けられてしまう形になる。パーツの噛み合い精度が十分に高ければ問題ないが、ガタが少しでもあると前後サイトの位置関係が撃つたびに変わってしまい、かえって精度を低下させてしまうことにもなりかねない。スライドにもともと付けられていたサイトの取り付け溝をどう処理するかという問題も出てくる。フロントサイトをノーマルと同様にスライド側に固定することには、それなりにメリットが多いということだ。

●ダットサイト並みの素早い照準が可能なフラッシュサイト

フロントサイトは、フリーダムアートお得意の集光アクリルを使った「フラッシュサイト」に交換されている。円柱部分から外光を取り入れ、レンズ状に加工された射手側に向いた面が明るく光るというもの。かなり薄暗い場所でも、まるで電池でも入っていて自ら発光しているかのように明るく光るので、インドアフィールドでのゲームだけでなく、あまり照明状態が良くないシューティングレンジでの精密射撃などでも意外に効果を発揮するパーツだ。

リアサイトはノーマルのゴツゴツしたデザインとはかなり印象を異にする、曲線主体の形状となっている。一般に「ウイルソンタイプ」とか呼ばれている形のサイトだ。このリアサイトもフリーダムアート製。パーツ単体で購入しただけではホワイトドットはくぼみが付いているだけで色が入っていないが、コンプリートカスタムである「ブリザード」ではホワイト入れもキッチリと行われている。

●レバー類はハイキャパ5.1用に交換

ハンマー、サムセフティレバー、グリップセフティなどは、ハイキャパ5.1用のものに交換されている。ハイキャパ4.3にもともと付いているここらへんのパーツは、「コンパクトガン」というイメージを強調するためだろう、ひととおり小型でそっけないデザインのものとなっていた。それはそれでデザインコンセプトとしてはアリだったが、実際の使い心地でいったらやっぱりレバー類は大型でアンビ(左右両方から操作できる形)になっているほうがいいし、グリップセフティは押し込みやすいように下部にインデックスが付いているほうが握りやすい。

精度向上カスタムの「必殺技」であるアキュコンプが組み込まれていること、精密射撃に向いたストレートトリガーが付いていることなどからも、このカスタムガンは「インドアフィールドでのサバイバルゲーム用」という名目で作られてはいるが、そのなかでもかなり「狙ったところに確実に弾を当てる」ということを強く意識して作られているものだということが分かる。

●ブリーチやトリガー周りはノーマル

ブリーチ(ガスブローバックのエンジンが入っている部分)や、トリガー&シア周りのパーツには、特にこれといったカスタムは施されていないようだ。ブリーチに対するカスタム、たとえばガスカットタイミングを早めることで、ブローバックにかかる時間を短くすると同時にリコイルを弱くするカスタムなどは行われていない。また、トリガーを引いたときの感触もノーマルとほぼ同等。キレを良くするために削り込んだり、プルを軽くするためにスプリングを加工したりというようなカスタムも行われていないようだ。

ここらへんのカスタムは、メリットも大きいがリスクもまた大きいカスタムだ。特にトリガーのカスタムは確実に銃の寿命を縮める。カスタムして組み立てた直後は、キレが良く軽いトリガーに感動しても、それで撃ちこんでいくうちにある日突然、フルオートになって止まらなくなってしまったり…というトラブルに見舞われることになる。「精密射撃用」ではなく「ゲーム用」というコンセプトで作られたカスタムガンに、そういったリスクの高いカスタムは不要ということなのだろう。

●バレルはタニオ・コバのツイストバレル

精度アップといえば、かつての定番はバレル交換だった。ノーマルでもかなり精度が高いバレルが付いてくる今となってはそれほど劇的な変化をもたらすカスタムではなくなってしまったが、それでもやはりBB弾の保持・加速の際に最も重要な役割を果たしているパーツだけに、交換すれば確実に性能の変化が起きるパーツであることには変りない。

「ブリザード」に組み込まれているバレルは、タニオ・コバ製のツイストバレル。ノーマルのハイキャパ4.3よりも若干長く、ハイキャパ5.1と同等のサイズになっている。バレル延長効果の他、バレル内壁に刻まれた溝によりBB弾が安定して加速し、余計な回転がつかないという利点がある。

これがツイストバレルの内壁に刻まれた溝。実銃におけるライフリングによく似ているため、ツイストバレルを「実銃と同様に、BB弾にライフリングによるジャイロ回転を与え、精度を向上するパーツ」だと考えている人が多いが、それは大きな間違いだ。実銃と違いBB弾はバレル内径よりも小さく作られているためライフリングに食い込まないので、ジャイロ回転は与えられない。

ツイストバレルの溝はBB弾に回転を与えるためのものではなく、与えないためのものだ。バルブから吹き出してくる高圧のガスに押されてBB弾はバレル内で加速するが、その時にバレル内壁に刻まれた溝からBB弾を追い越すような形となって高圧ガスが前方に抜けて、BB弾を単に後ろから押すだけでなく周囲全体のガスの流れで加速する形となる。

エアガンによって、ツイストバレルにより命中精度が向上する場合、しない場合があることは以前実験によって確認したことがある。バレル長によるものなのか、それとももっと別の理由(エアの吹出しタイミングや強さなど)によるものなのかは不明だ。ハイキャパにおいては自分の経験では6インチバレル程度の長さになってくるとかなり顕著に良い効果が出ることが確認できている。4.3のバレルを5.1に交換し、さらにツイストバレルとしたことによる命中精度向上効果は十分に期待できると言えるだろう。

前編はここまで。後編では、分解および実射しての性能チェックをお送りする。実は、分解してみたら気になった場所があったので、軽く手を入れてみた。このカスタムガンに限らずノーマルのハイキャパ、ハイキャパ以外のガスブローバック全般にも使える簡単な精度UPカスタムだ。

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