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【ガンマメ】競技用ピストルのトリガー

投稿日:2016年1月21日 更新日:

モリーニCM162EI

morini_cm162ei-03 「二つのパーツを引っ掛けておいて、トリガーを引くことでそれを外す」という従来のメカニカル式トリガーとは全く違うシステムなのが、エレクトリック・トリガー(電子トリガーとも呼ぶ)のモリーニCM162EIだ。発売から随分経つけれど、いまだにトップレベルでの使用者は多い。
morini-animeモリーニのトリガー作動図。メカニカル式に比べると極端にシンプルで、「くっついている接点が、トリガーを引くことによって離れるとソレノイド(電磁石)が作動し、バルブが叩かれて弾が発射される」というもの。バネが二つあるのは、1stステージの重さ(左)と2ndステージの重さ(右)を調節するためのもの。

「くっついていたものが離れる」瞬間をソレノイド作動のきっかけにするというアイデアにより、メカニカル式トリガーではどうしてもゼロにできなかった「シアが切れ始めてから、弾が発射されるまで」のトリガー移動量を事実上ゼロにすることが可能となった。厳密なことを言えば金属の変形量だとかそういうのがあるから本当の意味でのゼロではないが、およそ計測できる範囲内ではゼロと言って構わないレベルだ。

なにより、メカニカル式トリガーとは違い「引っ掛かって支えあっている部品同士を、擦って動かして引っ掛かりを外す」という過程が全く存在しないというのが極めて大きな利点になる。摩耗や変形、あるいはグリスや異物の影響でトリガーの引き味が全く変わってしまうという危険性もほとんど存在しない。電池交換さえしておけば、時々エアダスターでホコリを吹き飛ばしてやるだけでほぼノーメンテで10年以上もトラブル無しである。

モリーニのエレクトリック・トリガーで起こりうるトラブルは、まず電子部品に関係するもの。私自身は経験が無いが、基盤が壊れたとかコンデンサが不良だったとか、そういうトラブルの話を伝え聞くことがある。先日聞いたのは、2ndステージのバネを弱くしすぎることによる接点不良だ。「普段は接触している接点が、トリガーを引くことで離れる」ことによって作動するのがこのメカニズムのキモになっているのだが、その「普段の接触」は2ndステージの重さを調整するためのバネの力によって、接点同士が押し付けあう形になっている。トリガーを軽くしようとするばかりに、2ndステージ調整バネを極端に弱くしてしまうと、その「普段の接触」が弱くなり、やり過ぎるとほとんど接触していない状態になってしまう。そうなると、トリガーには触っていなくてもトリガーが絶え間なく引かれているような状態となり、誤作動したり電池があっというまに無くなったりトリガーを引いても弾が出ない状態になったりというトラブルが頻発してしまうらしい。

こういったトラブルも、「自分が使っている機械が、どういう仕組みになっていてどういうふうに動いているのか」をある程度把握していれば対処できるし、もしかしたらそもそもトラブルを起こさないで済むかもしれない。良く出来た機械は、それがどんな仕組みなのかを知らなくてもマニュアルどおりに操作すればちゃんとその性能を発揮できるものではあるけれど、それでも中身をある程度は知っておいた方がいろいろと良いことは多いし、なにより楽しいじゃないか……というのは、自分がメカニズムオタク寄りな人間だからそう思うだけなのかもしれないが。

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