広い世の中、いろんなことを求めるユーザーはいるし、それに答える会社もある。それはわかってるけれど、中には「これは、一体、誰のニーズなんだろう……」と思ってしまうものもある。
TURNBULL RESTORATION & MANUFACTURING CO.という会社は、古い銃のリストアや表面仕上げのやりなおしをメインに行っている会社。それだけでなく、そっけない仕上げしかされてない新しい銃を、大昔と同じように手間暇かけた仕上げにやり直してくれるなんていうサービスもやっている。
公式サイトのギャラリーを見ると、それはそれは美しい作例がたくさん載っている。もちろん、お値段もそれなりのものだ。値段表を見ると、SAAのフレームのフィニッシング(表面仕上げ)で350ドル、1911をまるごとだと400ドル。これはもちろんきれいな状態から表面仕上げをやりなおすだけの値段で、ボロボロのものをレストアするとなるとSAAで3500ドル、1911で1800ドルとのこと。

ウインチェスターのレバーアクションとかSAAとか1911とか、あと高級なショットガンなんかについては、確かにそういうニーズがあるのは分かる。そっけない塗装仕上げになっているようりは、吸い込まれるような漆黒とか、空をそのまま移したかのような青色とか、炎がそのまま焼きついたかのようなケースハードゥンとか、そういった仕上げになっているほうがずっと「それっぽい」。