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【ガンマメ】火縄銃は許可なしに持ってもいいというのは本当か?

投稿日:2015年4月26日 更新日:

銃の構造の歴史というのは、特に19世紀~20世紀にかけては急激に進化したこともあって、わかりやすく一直線に「これの次はこれ、それが廃れて次はこれ」という具合に並んでいるわけではない。パーカッション式やピン打ち式が使われていたのとほぼ同時期には、紙で作られた薬莢の奥深くに点火薬が内蔵されていて、発砲時には細長い針で紙ごと突き刺す「ニードルファイア」、弾の底に深い窪みがあり、そこに火薬を詰め込んで射撃時にはその火薬が推進薬となってロケットのように飛んで行く「ボルカニック」など、様々な仕組みが生まれては消えていった。

「パーカッション式やピン打ち式等かそれより前ならOK、それより後だとNG」という基準の場合、これはどうなんだろうという微妙な立ち位置になってしまう方式というのが、どうしてもいくつか出てくる。最終的には審査を行う教育委員会の裁量ってことになるのだろう。ただ確実なのは、「火縄銃など前装銃はOK。現在でも流通している金属製薬莢がそのまま使える銃はNG」という点だ。年代的には古くても、現代でも流通する弾薬を使う銃は、現代銃という扱いになる。

例えば「龍馬の拳銃」として有名なS&W Model2は38口径のリムファイア弾、現在でも普通に流通している弾なので、たとえ年代的には条件を満たす古い銃であったとしても「形式」の方でNGになってしまう。同時期に使われていたルフォショウ・リボルバーは問題なく古式銃として所持できるのにも関わらずだ。
 

Smith_2S&W Model.2
「龍馬の拳銃」として知られる。「年代」は問題なくても「形式」の方で現代銃扱いとなるため、古式銃とはならない。高知県の坂本龍馬記念館で展示しようとしたところ、そのままでは銃刀法違反になることが後から判明してトラブルになったニュースを覚えている方も多いかもしれない。
photo : Michael E. Cumpston
800px-Lef6ルフォショウ・リボルバー
フランス製のピン打ち式リボルバー。「形式」も「年代」も古式銃の条件を満たすため、骨董品店などで購入可能だ。とんでもない価格がついているが……。
800px-Lefaucheux_revolver_IMG_3255ルフォショウ・リボルバーはピン打ち式。弾薬を装填すると、シリンダー後部側面からピンが突き出した状態となり、ハンマーがそのピンを叩くことで弾薬内部の火薬に点火、弾が発射される。
photo : Rama

これらは「年代」は問題なくても「形式」の方でOKになったりNGになったりするという例だが、その逆、つまり「形式」は紛れも無く古式銃の条件を満たす古いものであっても「年代」がそうではないものも古式銃とはみなされないという点にも注意が必要だ。つまり、最近になって作られたレプリカ品は、たとえその構造や材質が昔の火縄銃と全く同じものであっても、古式銃ではなく現代銃となってしまう。

余談だが、同様の制度は日本だけじゃなくアメリカにもある。ただし、アメリカだと「○○年以上前に製造されたもの」といった具合に現時点から見てどれだけ古いかが基準になるのに対し、日本だと基準となる製造年が定められており、何年経とうがそれは変化しないという大きな違いがある。

これがどういうことかというと、アメリカだと対象となる銃が年々増え続けるのに対し、日本だと減ることはあっても増えることは絶対にないということだ。日本における古式銃は、基本的にはその値段は今後上がることはあっても、よっぽどのことがないかぎり下がることはないだろう。

 


「ガンマメ~銃の豆知識~」では、銃のメカニズムや歴史などについて、難しい言葉を使わずわかりやすく、けれどいいかげんなことは書かずにできるだけ詳しく書いていきたいと思っています。毎週火曜日、週に一回のペースを目標に新しい記事を投稿できればと思っていますので末永くよろしくです。

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