ガンマメ~銃の豆知識~ 全般

【ガンマメ】実はガスで作動してるわけじゃない「ガス・オペレーション」

投稿日:2014年8月30日 更新日:

少し検索エンジン受けを狙ってセンセーショナルなタイトルを付けはしたけれど、結論はガス圧で動いてるという点はなにも変わらない。ただ、銃身の上についてる小さいガスシリンダー&ピストンによる力だけで作動しているのではない、というのがこの記事の主旨だ。

目にしてわかる、あまりに細いロッド

銃身の先端近くに開けられた小さな穴から発射ガスの一部を導き出し、シリンダー内に吹き付けてピストンを作動させ、その力を使ってボルトを後退させて排莢・次弾の装填を行う……。軍用・民間用問わず、多くの自動ライフルで使われているガス・オペレーションの基本的な説明はこんなところだろう。ドイツのG36やロシアのAKシリーズのようにシリンダー&ピストンが銃身の上に直接固定されているコンベンショナル・ガスピストンと、M16/M4のようにボルトキャリア&ボルトがシリンダー&ピストンを兼ねているダイレクト・インピンジメント(リュングマン)という違いはあるが、「発射ガスでピストンを動かす」という基本的なところは同じだ。

とはいえ、初めて実際にそれらの銃を手にして操作してみると疑問に思ってしまう。「本当にこんなに小さいシリンダー&ピストンや細いオペレーション・ロッドで、こんなに強いリコイルスプリングで前方に押し付けられているクソ重いボルトを、あんな物凄い勢いで後退させているのだろうか?」

HK416のガスシリンダー&ピストン、そしてボルト。指先よりも小さいシリンダー、箸のように細いオペレーション・ロッド、こんなものだけで本当にボルト&ボルトキャリアーをリコイルバッファ&スプリングを縮めながら、目にも留まらぬスピードで後退させているのだろうか? photo:defensereview.com

例えば、同様に「物凄い勢いで往復運動をする機械」である自動車のエンジンのピストンとコンロッドの太さや、車体に対するサスペンションの太さなどを思い浮かべてみれば、自動銃におけるボルトの動きに対するピストンの小ささ、オペレーション・ロッドの細さは、あまりにも不自然すぎる。民間向けで数発~数十発を撃つ程度ならともかく、軍用の銃ならば何百発も連続して撃つことを前提にしているはずなのに、こんな頼りない細い棒に、目にも止まらない力強い作動のすべてを背負わせているなんて、常識的にありえない!

実は、それも当然の話である。小さなガスピストンと細いロッドによって、射撃時に物凄い勢いでボルトが前後動するそのエネルギーのすべてが伝達されているというその考え方そのものが間違いなのだ。ガスピストンの動きはあくまでボルトの閉鎖を解くだけ。ボルトを作動させているエネルギーの大半は別のところから供給されているのである。

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